機能性表示食品、栄養機能食品、トクホは何が違うの?

年々、健康を意識した食品は増え続けていますが、それが自己申告のものなのか、国の基準を満たしているものなのか、そしてその基準はどのようなものなのか曖昧な人も多いでしょう。

 

ここでは、健康食品の中でもなんらかの条件をクリアし、食品の持つ効能、効果を表示できる食品である「特定保健用食品(トクホ)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の違いについて紹介します。

 

健康食品の分類について

実は健康食品という呼び方には法律上の定義はありません。健康食品は一般食品と同じもので、販売元が健康的な食生活に役立つ食品として販売したい場合に、健康食品と呼んでいるだけです。

 

ですが、いわゆる健康食品または一般食品は「○○をサポートする」「○○の調子を整える」といったその食品の持つ効能、効果の表示ができません。このような表示をするには、何らかの条件をクリアする必要があります。

 

そもそも、食品というものは以下の4つに分けることができます。

 

  1. 法律上の定義のない健康食品(一般食品)
  2. 特定保健用食品(トクホ)
  3. 栄養機能食品
  4. 機能性表示食品

 

1の「法律上の定義のない健康食品(一般食品)」以外の「特定保健用食品(トクホ)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3つに関しては、国の保健機能食品制度をクリアした保健機能食品と呼ばれています。

 

保健機能食品制度とは、その商品が持っている栄養成分の機能を商品に表示できる制度で、これには様々な国の基準、条件を満たすことが必要です。このクリアした基準、条件の違いによって、3つの呼び方に分かれます。

 

3種類ある保健機能食品の違いとは?

では、これから3種類の保健機能食品について見ていきましょう。それぞれ準拠する法律、施行された時代、そしてもちろん内容も違います。まずは一番古い保健機能食品、特定保健用食品つまりトクホについてです。

 

特定保健用食品(トクホ)とは

特定保健用食品、通称トクホは1991年9月に健康増進法によって制度化されたものです。トクホは製品ごとに国が科学的根拠などを審査し、消費者庁長官によって許可され、効能・効果の表示が許可された食品のことです。人型が伸び上がって健康のKを意味する「K」の形をしているトクホマークがついています。

 

表示内容は「お腹の調子を整える」「コレステロールの吸収を抑える」「食後の血中中性脂肪の上昇を抑える」など13項目ほどで、スーパーやCMでもお馴染みの文言でしょう。

 

20年以上の歴史があるトクホの制度ですが、この許諾を受けるためには開発に数千万から億単位という多額な費用、そして3〜5年以上という長い期間がかかると言われてます。

 

このような条件だと、大企業以外の企業がトクホ認定を受けるのは非常に難しいうえに、トクホ数が増やしずらいため、長く問題視されていました。このような問題をクリアするために新たに制定されたのが、最後にお話する機能性表示食品になります。

 

ちなみに、このトクホマークですが「条件付き」と書かれたマークがあるのを知っていますか?「条件付き」とあるものは「○○を含んでおり、必ずしも根拠が確立はされていませんが、●●に適している可能性がある食品です」といった表示ができるトクホです。

 

つまり、確実に効果があるとは言えないが、可能性はあるというものです。条件付きトクホはほとんどないそうですが、トクホマークを見つけた時、「条件付き」かどうか意識してみるのもいいでしょう。

 

  • 基づく法律:健康増進法
  • 開始時期:1991年9月
  • 表示条件:消費者庁長官の許諾
  • 表示例:「お腹の調子を整える」「コレステロールの吸収を抑える」「食後の血中中性脂肪の上昇を抑える」など

 

栄養機能食品とは

栄養機能食品とは、2001年3月の食品衛生法改正により始まったもので、これまで医薬品、トクホのみに許されていた成分の効能、機能表示をそれ以外の食品も表示できるようになった制度です。

 

特定の栄養素が厚生労働省が設定している「1日当たりの摂取目安量」に含まれる栄養成分量であれば機能性の表示ができます。国への届け出や許可は必要ありません。

 

主にサプリメントなどに表示されていることが多く、あくまで1日に必要な栄養素を補給・補完するための食品とみなされています。また、表示の際は注意喚起表示も必須になっており、病気が治ったり健康が増進されるものではないこと、取りすぎると弊害があるということが必ず記載されています。

 

  • 基づく法律:食品衛生法
  • 開始時期:2001年4月
  • 表示条件:特定の栄養素が国が定める基準内であれば表示可能
  • 表示例:〇〇は△△に必要な栄養素です

 

機能性表示食品とは

食品表示法によって2015年4月に制度化された新しい食品です。これは、国が定めたルールに基づき、事業者側が食品の機能性について科学的根拠のある情報を集めて、消費庁長官に届け出たことにより表示できるもので、国側は審査、許可を行っていません。つまり、表示した機能性は事業者側が保証、責任を持つとされています。

 

この制度によって、費用の関係でトクホが取得できなかった中小企業なども、機能性を表示した食品を販売できるようになり、機能性がわかりやすく表示された食品が増えました。そして消費者は、その機能表示から必要なものを選びやすくなりました。

 

さらに、事業者より届けられた情報は、消費者庁のウェブサイトで誰でも見ることができるので、気になる食品についてはウェブサイトをみてから購入することをおすすめします。

 

また、トクホと機能性表示食品は、表示されている機能性の多様さが違います。トクホで実際に承認されている機能性は13項目ほどのみで、お腹の調子を整える食品、コレステロール、血圧、ミネラルの吸収を助ける、血糖値が気になり始めた方への食品など、どこかで聞いたことがある機能性ばかりです。

 

一方、機能性表示食品は科学的根拠を示せれば、事業者が独自に開発した機能性も表示できます。例えば、機能性表示食品のファンケルのカロリミットは、「食事の糖と脂肪の吸収を抑えます」という初めての機能表示をしたサプリメントです。

 

このように、トクホの項目内以外の機能表示が増えることによって、消費者もよりニーズにあった食品を選ぶことができるでしょう。

 

  • 基づく法律:食品表示法
  • 開始時期:2015年4月
  • 表示条件:事業者側が、食品の機能性について科学的根拠のある情報を集めて、消費庁長官に届け出る
  • 表示例:食品の機能によって様々

 

3つの保健機能食品を紹介しましたが、保健機能食品制度は時代とともにより消費者が食品を選びやすくなるよう、食品の機能表示の基準や方法を変えてきました。機能性表示食品が登場した今、より必要なものを手に入れやすい環境になったと言えます。健康食品購入の際は、その表示を必ずチェックして確認しましょう。

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